現在、放送中のドラマ『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか！』（東海テレビ・フジテレビ系ほか・毎週土曜日23時40分～）はステレオタイプの中年男の沖田誠（原田泰造）が自分の価値観を一新するために奮闘する様子を描いた笑いあり、涙ありのハートフルコメディ！　今回は、その主人公・沖田誠の息子役を演じている城桧吏さんにドラマの見どころをたっぷりと聞いてきたよ。

自分の“好き”を肯定することの大切さを伝えたい！

―城さんが演じている沖田翔の魅力を教えてください。

沖田翔というキャラクターは、自分の“好き”をきちんと貫いて、それを相手にも伝えることができる芯の強さがある子です。

原作の翔は、とてもかわいらしい見た目で、僕が今までに演じたことのない役柄で不安もありました。だけど、原作や台本を読み進めていくうちに多様性について深く考えるきっかけにもなったんです。メイクには初挑戦だったのですが、髪を編み込みするシーンでは練習しながらも上手にできたので「意外と僕って手先が器用なのかも！」と新しい自分も発見しました。

また、翔の繊細な心の動きを表現するために仕草や顔の表情も翔ならこうするだろうな？とひとつひとつ丁寧に考えながら演じることができて、撮影は楽しかったです。親戚や友だちからもドラマの内容に共感する！とうれしい言葉をいただくこともありました！

―演じている翔とご自身の共通点はありますか？

僕自身、ぬいぐるみとかかわいいものが好きなんです！　だから、そういうところは翔と似ていますね。ほかには、翔は同級生との関わり方に悩むことが多いですが、僕も自分から同年代の子に話しかけることがあまり得意ではなくて…(笑)。だけど、ドラマ内で翔が成長していく姿に刺激をもらって、最近は同級生に自分から積極的に話しかけるよう心がけています！

―城さんのかわいいものコレクションのなかでお気に入りを教えてください。

以前から、弟と一緒にペンギンのぬいぐるみを集めています(笑)。今は、同じぬいぐるみを10個ぐらいコレクションしているんじゃないかな…？　そのうち昔からいるペンギンは特に大切にしていて、ロケや泊まりの撮影の際に持って行くこともあります！

―個性豊かな共演者のみなさんたちの印象はいかがですか？

主演の原田泰造さんは、現場の空気を明るくしてくれるムードメーカー。役を演じてられているときの些細な表情の作り方は、これから僕自身も勉強していきたいと思いました。大原梓さんは本当のお姉ちゃんみたいにやさしいですし、富田靖子さんは周りの方々への気遣いがすごいので尊敬しています！　中島颯太さん（FANTASTICS）は、誰かがボケたらツッコミを入れてくれる、やさしくて、おもしろいお兄さんです。

―そんな温かい撮影現場での思い出はありますか？

現場では、写真を撮ることが好きな方が多くて撮り方のコツなどを教えてもらいました！　写真を撮ることは元々大好きなのですが、スマホで撮ることが多くて、これをきっかけに以前から持っていたカメラで写真を撮ることが増えました。学校のシーンで使用した教室を撮った写真は、誰もいない教室に日が差した1枚でとてもキレイに撮れたと思います(笑)。

―主人公の誠は、ゲイの少年・大地との出会いが自分を変えるきっかけになりました。城さんにとって人生の転機となる出会いはありますか？

是枝（裕和）監督の『万引き家族』での出会いですね。本格的に俳優として活動していくきっかけになりました。今でも是枝監督や共演した方々と一緒にお食事をする機会などもあってうれしいです！

―城さんにとってこういう行動ができる人が尊敬できるなというのはありますか？

そうですね。最近、おばあさんが信号を渡っていたときに、若いお兄さんがサッとおばあさんのところに行って、一緒に歩いていたところを見かけたときはカッコいいなと思いました。周りのことが見えていて、気配り上手な人は尊敬できるなぁと思います。

―最後にこのドラマを観ている方にメッセージをお願いします。

ドラマ内の翔の好きなセリフに「人に好きになってもらうって、自分の根っこまで変えなきゃいけないことなのかな」というのがあって。このセリフを読んだときに、心にグッと刺さりました。自分のありのままの姿を肯定して、自分の「好き！」という感情を大切にしていいんだ！ということが観ている人に伝わっていたらいいなと思います！