『そうくるか!?』っていう展開がすごくおもしろい！

第７回単独公演のタイトルは『ひかり』。どんな意味が込められてる？

本作は映画『ちょっと思い出しただけ』の松居大悟監督が、高木ユーナさんの同名漫画にひかれ、構想に10年かけてついに映画化したもの。見上さんはもともと松居監督のファンで、出演が決まり大喜びしたそう。

「原作では男の子が主人公なので、ヒロインのつもりでオーディションを受けていたのですが、『映画では女の子を主役にします』と聞いてびっくりしました（笑）。今までの松居監督の作品のように、今回も素敵なものにしたいと思いましたし、期待に応えたい一心で撮影に挑みました」

　りのは幼少期に出会った少年・甲野じゅん（佐藤寛太）を運命の人と信じて探し続ける女の子。中学生のとき、陸上部の後輩にじゅんを見つけると即マネージャーに立候補。そこから毎日毎日「じゅんくん、好き！」と、ストレートに気持ちを伝える日々を送る。

「最初はじゅんくんも戸惑っていたんですけど、りのの勢いと熱意にだんだんとひかれていくんです。でも、りのが告白して両思いになった…と思ったとたんに、なぜかじゅんくんは目の前からパッと消えてしまう。その後も高校生、大学生になったりのの前にじゅんくんが現れますが、顔と名前は紛れもなく〝甲野じゅん〟なのに、軽音楽部の先輩だったり、クリーニング屋の店長だったり、車いすの青年だったり、なぜか毎回違う人物…という、ちょっと不思議なお話なんです」

　それでもりのは、謎の状況にもめげず、ひるむじゅんにはお構いなしに、大好きな気持ちをまっすぐに伝え続ける。そしてようやく思いが通じ、めでたく両思いになると、彼は毎回なぜか忽然と消えてしまう…。

「ラブストーリーだけど、みなさんが想像するような展開ではないと思います（笑）。私も漫画を読んだとき、『そうくるか!?』って思ったくらい。そこがまたおもしろいんです。そして、りのの強いエネルギーで元気になってほしいなとも思います。試写を観たときはちょっと落ち込んでいて、でも観終わったあとに本当に元気になっちゃって！　みなさんも是非りのからパワーをもらってください！」