お久しぶりです

　どうも、たくやです。なんかお久しぶりです。ここ最近は物語調？のエッセイが続いたからですかね。お元気にしてましたでしょうか？　

　僕は元気です。4月に始まった全15公演のツアーが終わりました。それを経て、この先のリハーサルなど準備はしつつ少し緩やかな時期が到来しました。8都市15公演のライブやBUDDiiSの写真集でオーストラリアに行かせていただいたりと、今年の上半期はたくさんの旅をしました。ほとんどライブがメインの旅ではありつつ、これだけ旅をするとそれ以外の時間にも感じるものがあるというか、今まで漠然としていた考えが頭のなかで、何にかは分かりませんが『分かった！！』という感じで明確になったりしたので、今回はそれを書いてみようと思います。取り留めのないメモのように書くので、まとまりには欠くかもしれないです！

ひとりとは

　みなさんは『ひとり』という文字を見た時、何を思うでしょうか？　奇妙なもので、人によって全く違う印象があります。ひとりという文字から“孤独”や“寂しさ”などネガティブな側面を想像する人もいれば、“孤高”や“自由”などポジティブなものが最初に浮かぶ人もいるでしょう。

　これはあくまで僕の肌感覚ですが、ひとりという言葉からはネガティブなイメージが先行して浮かぶ人が多いように感じます。かく言う自分もそのひとりで、漠然とネガティブな印象が先によぎるタイプでしたが、この旅を経て少し考え方が変わった気がします。

ひとりのときにすること

　ひとりの時間で何をするのか。考え事をする、携帯を眺める、周りの人や景色を見る、眠るなど、選択肢は無数にあります。その多くの選択肢の中のひとつを自分の気持ちだけで選ぶことができます。ひとり時間の行動は自分以外誰も覗くことができないものの、実はいちばん自分がどんな人間かわかる要素かもしれません。僕はたいてい携帯でSASUKEを観たり、それ以外だと寝てたりしていますが、その全てに共通する過程として“何かを深堀りして考える”ということをしていることに、最近気がつきました。

考えてること

　僕の頭の中はひとりのときも誰かといるときも、いつだって何も考えていないようで何かは考えているようです。趣味のこと、何分か前に起きた出来事、いま目の前にいる人のこと……意外と常に頭は動いています。僕は性格的にも、ほとんどの時間を自分の趣味のことに費やしてきました。ですが最近は、さすがに世間に目を向けようと思い、黙って周りを見ていることもあります。

「目の前の人が何を言っているんだ？」

「表情と言葉に乖離はあるか？」

「発した言葉以上に何を求めているんだ？」

と、それ以上に様々な連想が続くので、基本会話に追いつけない瞬間が多いです。最近少しずつ瞬発的な会話というものも会得してはきましたが、心地よいのはゆったり感情を話してひっかかりが消えてから次に進む会話ですかね。

　なので、その後ひとりになって、人でも現象でも、興味深いなーと思った出来事や印象に残った瞬間について深堀りして考えます。意図して考えようとしているのではなく、ひとりという無音の中で頭にフワッと浮かんできて勝手に分析が始まるので、能動的でもないのが不思議だと常に思います。

　それだけでもなく、SASUKEのように、好きなものだと同じ好きな瞬間を何度も考えて何度も深堀りすることがあります。だからオタク気質と言われるのかもしれないですね。

最近の自分

　最近の遠征では、もちろん仕事として来ているのでずっとひとりではなく、どちらかと言えば常に団体行動という状態の時間が圧倒的に多くなります。しかし今回、その隙間を縫ってひとりで行動する時間というものを作ってみました。何か大きな目的があるわけでもなく突発的な『こうしたい！』という気持ちで普段とは違う場所、違う街でひとりの時間を多く作ってみました。そうすると不思議なもので、考えることも少し変わって来たり、今までの考えに対する解像度が少し上がった気がします。

　特に海外ではそれを強く感じました。海外の地を自分ひとりで歩くと、『海外と自分』というものの考え方が生まれました。海外ではどのような人がどのように生活しているのか、日本で生活しているときの自分たちとどこに違いがあるのか、それは文化から来るものなのか、色々な考えが頭を駆け巡りました。

　本当に1から周りを勉強している赤ちゃんのような気持ちで、好奇心の眼差しを持って周りを見ていたと思います。もちろん他の人と一緒に行動することで生まれる化学反応や発見、楽しさも存在します。しかしそことは少し違ったベクトルでの発見や充実、美しさがひとりにもあると感じ驚きました。

　旅が終わって友人に海外で感じた気持ちの変化を話していても、沈黙の中で勝手に生まれた不思議で面白い感情や言葉でより盛り上がったし、時々ベストな語彙がなくて漠然としか伝わらなかった心の機微に対して“かゆいところに手が届く”的な『言いたいこと伝わってるなー』感をいつもより感じました。

　この感情を今までは漠然と持っていたのですが、自分がなぜひとりの時間も好きで必要なものなのか、そんな事を考える時間もあって、一つ答えが出た気がしたので今回はこのテーマで書いてみました。

最後に

　何となく自分は『ひとり』というものを強く愛でているのに、ネガティブなイメージが少し浮かぶのはなぜだろう？と思ってここまで書いてみました。こうやって分析してみると、意外とひとりというものにも奥深さはあって、色々なことを考えて、そこで得た新しい感情や言葉を友達に伝えたり、このエッセイの場所で書いたりしたら、ものすごく楽しいなという当たり前のような答えに一周回って到達しました。

　ひとりで周りや自分を考えてみる時間を作るというのも、またいいものだなと思いましたし、それをまた伝えたりできるのが楽しみだとも思いました。これからも人との時間を大切にしつつ、ひとりの時間も大切に出来たらいいなぁと思います。