――『スクープのたまご』はどんな物語ですか？　また空人くんの演じる阿久津健吾はどんな役柄ですか？

「物語としては、週刊誌の編集部が舞台となっています。主人公の信田日向子(奥山葵)は、そもそも週刊誌にネガティブな感情を持っていて。それでも事件を追っていくなかで、日奈子自身にも壁が立ちはだかり、そのたびに悩みながらも挑戦していく姿が描かれています。お仕事奮闘ドラマでもあり、ミステリー要素もあり、日向子の成長物語でもあります。僕が演じさせていただいている阿久津健吾は、事件班に配属されて１年目で日向子とは事件班の同僚。バディのような関係性で、ごはんを食べるのが好きな役なので、食事シーンが多いです(笑)。阿久津が登場すると場がほんわかするような、そんなキャラクターです」

――週刊誌の記者を演じるにあたり、工夫したところはどこですか？

「原作があるので、基本的にはそのイメージを崩さないようにしているんですが、原作だと阿久津は1ページなかの1コマぐらいなときもあるんです。なので、今回は台本でキャラクター作りをしました。また、後半になると内容も詰まってきて、結構シリアスな展開が待っているので、そういう時に阿久津の存在で、緊張の糸がほぐれるような優しくて、面白いキャラクターにしてほしいと監督から言っていただいて。僕なりにおにぎりを食べるシーンでは、両手におにぎりを持つとか、ポテトチップスは絶対3枚以上とか（笑）、そういう些細な所も意識しました。ほかには日向子が阿久津を呼ぶシーンで、監督さんに“日向子が僕を呼ぶとき、パンで釣るのはどうですか？”と提案して、採用していただいたり。自分なりにも阿久津が出てほんわかするように、色々工夫しています！」

――ドラマでは事件班に配属されていますが、最近身の回りに起きた事件はありますか？

「ひとり暮らしをしていると、やらなきゃいけない家事ってあるじゃないですか？　その中のひとつ、洗濯で事件は起きました。最近ありがたいことに、お仕事で少しバタバタしていて、毎日早く起きて夜遅くに帰ってくる日が続いていたんです。でも、当然ですが洗濯機は回さなきゃいけない。もうタオルさえもないわけです。そこで、僕は立ち上がります。衣類を入れる→洗剤入れる→柔軟剤入れる→回します→お風呂入ります…で、そのまま寝ちゃったの！（笑）　起きてから時間もないのでそのまま家を出るしかなくて、さらに帰りも23時とかで、もうさすがにヤバいと思って、洗濯機の中で生乾きになっている衣類たちを、もう1回洗うわけです（笑）。そして、その日もお風呂から出て、ものすごい量の台本を必死に読んで。よし明日も朝早いから寝ようって寝ちゃったんだよ！　朝起きて“あ、やったわ…！”って（笑）。でも仕事に行かなきゃいけないから、そのまま出発して“今日こそは絶対に洗濯してやる！”と決意するわけです。思いのほか早く帰ることもできて、“絶対にいける！”と意気込んだ直後、洗濯洗剤がないっていうね（笑）。これが、最近起きた僕の事件です」