お母さんからは「心で芝居しなさい」って言われた

　ドラマが決まったときはビックリしました。初めて何かするときは、ちょっと緊張するけど、ワクワクするかな。でも、歌舞伎もドラマも、本番はどっちも緊張しません。違うところは、歌舞伎は本番一回だけだけど、ドラマはいっぱい撮るから、舞台よりは時間が長いなって思いました。

　お母さん（寺島しのぶ）からは撮影前に「心で芝居しなさい」と言われて、最初はちょっとむずかしかったけど、今はそんなにむずかしくない気がします。役の玲央くんの気持ちになる、基本はそれかなと思います。セリフを覚えるのは得意です。読んで１回覚えて、その次も覚えてたら「もう覚えた！」みたいな感じで。新しい台本がきたら、お母さんがほかの人のセリフを言ってくれて、一緒に練習しています。

　撮影で楽しかったのは、山に行って、西島秀俊さんとも遊んだし、虫をいっぱい見つけたこと。クモとかカゲロウ、よくわからない蛾みたいなのがいて、捕まえたのを西島さんに見せに行ったり。お母さん役の広末涼子さんは、やさしくて、虫とかも好きで、僕がやってるスポーツのこととか、楽しいこととか、いろいろ聞いてくれておしゃべりしています。